幸か不幸かHong Kongから日本にやってきた手のひらサイズの車。続いてはフィアットアバルトの131ラリーである。
ウィナーのクラウンがトミカを意識していたように、FAIEのアバルト131は、マッチボックスを意識していr…。いや、これは丸パクリしている。
香港モノ(一部、中華モノ)には、他メーカーのキャストを参考(パクリ)にしたであろうモデル群が多数存在するが、これは露骨すぎるね。
星形のホイールがFAIE(中の人は、『フェイエ』と呼ぶ)の特徴。それ以外は、マッチボックスのキャストとほぼ同じ。もちろん、プラのグリルは安っぽく、シャシーも華奢、ボディも軽い、バリ?も多く、タンポではなくシール仕上げで全体的に雑に作った感がある。
グラフィックは、『FAIE』の文字列を強烈に押してくる。悪くない。
安っぽさこそ感じるが、しかし、参考(元ネタ)のマッチボックスのアバルト131ラリーが良キャストであるため、実車の精悍さはスポイルされていない。
ワイドな横幅、四角いフェンダー。この迫力。
FAIEのキャストが良いのではなく、オリジナルのマッチボックスのキャストが良いということ…。これが香港モノの味
同時に入手したFAIEの1989年のカタログより。本車は、オフロードレーサーのシリーズの一台であることがわかる。(とてもマッチボックス)
ちなみに、同じカタログで、パトカー仕様というカラバリも存在することが確認できた。
本キャストがマッチボックスと大きく異なるのは、このシャシーの構造じゃなかろうか。オリジナルのマッチボックスでは別パーツだった内装が、FAIEでは一体成型であるため、この奇妙な形のシャシーになっている。スッカスカ。サスペンションも簡略化(所謂、ベロサスになっている)。
フィアットアバルトの下部にある楕円にはHong Kongの刻印があった。それが消されていることから、中国製に切り替わる時期のキャストであることがうかがえる。(のちに、車名も消されるためその過渡期であることが推察できる)
文責:SOx